
「先生、腕が・・・腕が上がりません。」
臨床で手技療法家が数多く対峙する「四十肩・五十肩」。
1ヶ月に何人も腕が上がらない患者さんが来る時もあります。
この腕が上がらない患者さんは、手技療法家にとっては難敵です。
手技をいくら施しても、患者さんの腕はいっこうに上がらず、肩の痛みもほとんど軽減しないわけですから・・・。
この四十肩、五十肩には、臨床ではパターンのようなものが存在します。
例えば、女性より男性の方が圧倒的に多く、そして発生率は40代〜60代で、働き盛りの男性を狙い、
そして急に発症します。なおかつ、長期間にわたって痛みと肩の関節の可動域制限が続き、ひどい人は腕を
上げることすらできなくなります。
こんな肩の症状・・・先生は臨床でよく出会いませんか?
ベテランの手技療法家の先生にいろいろお話を伺っていて、ほとんどの先生が苦手な施術部位は?
と質問すると、「肩」と答えが返ってきます。そして、同時にこうも話されます。
「手技では限界があるように思う・・・」
筋肉のアプローチ、関節のアプローチ、靱帯のアプローチ、そして当然ながら、胸椎、腰椎、頚椎などの
問題、 骨盤までチェックしても来院した時と比べると、少しは腕が上がるだけで、改善スピードが他の
部位よりも著しく遅く感じてしまう。
先生も正直なところ・・・同じ気持ちになったことはありませんか?

臨床歴が長い先生ほど、プライドが出来てきて苦手なところや症状を打ち明けたりしないと私自身は思っていまし
たが、実際は違っていました。
臨床歴が長い先生ほど、重傷化した四十肩、五十肩の患者さんの施術の難しさを身にしみてわかっておられるよう
で、なおかつそういう患者さんを紹介されることが多いのだと思います。
ベテランの先生は自分のプライドを捨て、肩の施術法について真摯にどうすればいいのかを問いかけてきます。
そして、私が導き出した答えは・・・

ということです。
もちろん、私も手技でどうにかしようと思った時代がありました。そして、たくさんの効果的な手技も見つけ、その効果的な手技によって改善例も出してきたつもりです。
しかし・・・
患者さんが納得するレベルはさらに上にあることが多いのです。
とくに、この四十肩・五十肩は患者さん自身が目で見て判断がしやすい症状です。ですから、思いのほか患者
さんの納得してくれるハードルが高く設定されているために、そのハードルを手技のみでは越える事ができない
のです。
肩というのは、関節の受け皿も小さく、股関節のような骨性の支持も受けることができません。
なおかつ、複雑に動かさなければいけない腕を支えているために筋肉も入り組んでいる状態で大変傷めやすい
環境 にあります。
骨性の支持が得られないぶん、筋肉の安定性も必要であるために、肩は複雑な動きと安定という2つの働きを同時
にしなければいけない状態にあるのです。
極端に言えば、車に例えるとアクセルとブレーキの両方を使うようなイメージです。
ですから、一度、四十肩、五十肩の症状になると改善が遅くなるのは当然です。
また手技のテクニックは、この肩に対しては効果を出しにくい面もあります。
手技テクニックのほとんどは「関節の動きを良くする」、「筋肉の柔軟性を良くする」といったように、
「動かないよりも動かす方に・・・」、「硬いよりも柔らかく・・・」といった効果があります。
肩で説明すると、痛みなどでかばったところは硬くなっているので手技で十分な効果が出せますが、
本来の痛みの部分をサポートしながら痛みを緩和させていくということは手技ではカバーしきれない
ところがあります。
ですから、肩に関しては手技での改善レベルの限界がどうしても低く、患者さんが納得できるニーズに対応できな
い状態になってしまうのです。

私は肩の問題の患者さん、つまりは四十肩・五十肩の患者さんを今まで苦手に思ったことはありませんし、
負担にも思ったことはありません。
というか、1回目の施術でほとんどの患者さんが納得して、「次はいつ来院すればいいですか?」
と勝手に聞いてきてくれるので、苦手にも負担にも感じないのです。
勘違いしないで頂きたいのは、なにも1回目で確実に完治させているということではありません。
1回目の時に患者さんが納得する結果、そしてこれで治るという安心感などを確実に示せているので、
結果につながっているのだと思います。
私とて重症の四十肩・五十肩の人がご来院されれば、手技のみで患者さんが納得する結果を出せるか
どうかはわかりません。
しかし、私が施術している肩のパーフェクトテーピングを使えば、改善の度合いが劇的に変わりますので、
手技ではカバーしきれない患者さんでも確実に通院から完治までをサポートすることが出来ます。
実は、私の施術院では重症化した四十肩・五十肩よりも、もっとひどい激しいコンタクトスポーツで肩を
傷めたアスリートがたくさん来院します。
極端に言えば、靱帯の部分断裂は当たり前で、ほとんど肩が動かせないという患者さんや、傷めている肩を
明日だけ一定のパフォーマンスが出せるようにしてほしいという無茶な患者さんまで来院します。
ですので、ほんの少しでも腕が上がるような一般の患者さんや、数日間は安静状態が可能な患者さんは
それほど時間をかけずとも改善させる事ができるのです。

セミナー中にも偶然に五十肩の先生がいましたので、しっかり施術して見事に外転の可動域を劇的に
変化させました。
論よりも証拠として、動画で観ていただければと思います。
いかがでしたか?
これは今回のDVDの中に入っている手技とテーピングのみでここまで変化させることができました。
実は最後の肩のテーピングをするまでに、効果のある2つの手技を施術しましたが、やはり外転動作に限界があり
ました。
しかし、肩のテーピングをした瞬間、腕の軽さや上がり具合が飛躍的に改善されたのです。セミナー受講の
先生方が全員目を見張った瞬間でした。

やはり、ただ単に所定の場所にテープを貼るというだけではありません。テープの適切なテンション、テンションを
かける場所、テープ通過する位置などなど、テープの貼り方が一番のキモになります。
その時に一番効果を出すのも、そして貼った後に効果を持続させるのも、テープをはがした後も効果を出し続ける
ことも、全てテーピングを施した施術家の腕次第ということになります。
さて、先生は、四十肩・五十肩に対してテーピングを知らない先生になりますか?
それとも、
有効な手技を使いながらも四十肩・五十肩の患者さんに最高に納得にしてもらえて、喜んでもらえる
テーピングができる先生になりますか?
もちろん、選ぶのは先生ご自身です。

今回のセミナーDVDは、肩の「見立て」そして「手技」も入れて、臨床現場で総合的に「肩」をみる方法を公開
しています。
私は、施術というものをトータルでみたら、患者さんを調査する事、そして実際に目で見て判断する事、
そして、 触って判断する事、それらを含めて分析する事で80%の施術が終わっていると考えています。
つまり、手技は残りの20%の部分でしかないということです。
極端に言えば、患者さんからの聞き取り調査、目でみて判断、触って判断、分析というものが正確にできれば、
どんな手技でも結果を出すということはできると思います。
今回のセミナーでは、実際にそのことを目の前で証明することもできました。
まずは下の写真を見てください。
左の写真が施術後、右が施術前ですが、明らかに施術前よりも施術後の右肩の内旋(内方肩)が減少しています。
これを見て先生はどのようにお感じになりましたか?
実はこの写真の結果を出すのに、大それた関節のアジャストもしていませんし、厳密に言えば筋肉を押した
り、 揉んだりもしていません。もっと言えば、肩も全く触っていないのです。
何をしたかというと、体のバイオメカニクスに基づき、正確にポイントを触って分析した後、その分析に基づいて
2箇所の皮膚を軽く触っただけなのです。
それだけで上記の写真のような結果が出てしまいます。
皮膚に触るという行為そのものは、一般の素人の方でもできますが、その施術ポイントを探すことは、やはりプロ
である私達しかできません。
それ故に私は「見立て」というもので、施術の結果の80%が決まるということを今回のセミナーでは強調させて
頂きました。
今回はこの肩の「見立て」をするために調査するポイント、そして分析の仕方、さらに・・・
肩の施術に関しては、もちろん皮膚を触るという施術ではなく、もっと効果のある、より臨床向きな肩甲骨と
肩の施術法のデモンストレーションを公開させて頂きました。
肩の見立て方がまだはっきりしていない先生や、思うように肩の施術で結果が出せない先生は、今回のセミナー
DVDで、肩の正確な「見立て」と効果的な「手技」をマスターすることができるはずです。
きっと施術院で、先生もそして患者さんも満足のいく結果が残せる事でしょう。

今回は肩だけのようなセミナーDVDの紹介となっていますが、もちろんそれだけではありません。
首のテーピングも症状別にして、臨床に即した内容を公開しています。
例えば、寝違えの患者さんは日常茶飯事のように施術院に来院されますが、急性の寝違えの患者さんの場合は、
動かすことよりも先に固定ぎみにしたほうが良いパターンもありますし、 動きをしやすいようにもっていってあげる
パターンの時もあります。
手技では筋肉や関節を施術しながら首の動きをつけていくことは可能ですが、症状が起こった直後の場合は、
固定ぎみにしながら痛みをある程度抑えなければいけない事もあるので、首を全くさわる事ができないという
お手上げ状態の時があります。
そんな時でも、テーピングを使うことで、寝違え直後に動きを制限するテーピング、そして動きをつけていかなけ
ればいけない時のテーピングなどなど、細かく柔軟に対応する事ができます。
他にも首のテーピングでは、頚椎の前湾が減少した方への「ストレートネック対策テーピング」、そして
施術院によく来院される交通事故などによる「むち打ち症テーピング」など、臨床で役に立つものばかり
を集めました。
ちまたに数多くあるテーピングテクニックですが、臨床数とトライアンドエラーの数では、有名なプロスポーツの
アスレチックトレーナーなどには絶対に負けない数を経験していますから、今回の首・肩のテーピングテクニック
は必ず臨床で役立つものであると自負しています。
では、今回の臨床パーフェクテーピングテクニックセミナーDVD<首・肩の痛み編>の収録しているものを
さらに詳しくご紹介していきます。
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